魔王に捧げる物語



あらゆる事が人を遥かに越え、生物の常識を無にする存在。



神に等しい………。



と感じる。

神は実在しないかもしれないし、するのかもしれない。


想像が及ばずとも………魔王は近いものがある。




イオは様々な思いでニルを見つめた。


「………後は私が責を負います」



「任せるよ。俺にも出来ない事はあるから」



全てが出来たらきっと世界は腐っていく。

出来ないからこそ世界は繁栄するのではないか……?


ふと湧いた疑問を問う。


「魔王様、」

「なに?」


「私は未熟です……ですが、この世界がとても愛しい。

柱としてではなく、生きる全てを守る事が出来るから。

あなたも、そうなのですか?」




ニルの瞳は宝石よりも澄み、混じる金が光る。



「俺は人間だけでなく、全てを想っているよ。

特に人間は好ましい、浅はかな者もいるが……、

真剣に世を見つめ、努力し進化を続けようとする」


「…………」



「互いに助け合い、家族を作り町を国を広げ……、

死ぬ時まで歩みを止めない。
泣いても笑っても、輝きを失わない……」



< 225 / 243 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop