¥時給1000万円






バタバタバタ…!!




カチャッ…
カチャッカチャッ…




突然後方から何人もの足音が聞こえた。



振り返ると20人前後の警察が配置について銃を斬酒に向けている。


「……そこまでだ、斬酒!!」

威勢のいい声は自分たちにとって安堵を与えるものとなった。






「…優!!」
「……お兄ちゃん…!!」

警察官たちの中をかき分けて母と妹、そして後から父が姿を現した。






「……母さん!?……詩織…!!………父さんもっ!!」

「…呼んでおいたぜ…」
大島が親指を立ててこちらに向けた。
「………サンキュー!!!気が利くじゃねぇか!」
顔を見合わせた。


互いの顔は登下校時によく見たキラキラした笑顔だった。




永井は家族のもとへ駆け寄ろうとする…

「…待ちなさい…!あの男を捕まえるまで危険だから動かないでください…!」
警官にそう言われ、双方の足が止まった。

「……すいません…。………怒られちった…。」

テヘヘ頭を掻きながら大島がいる場所へ戻る。



再びオーナーの方を振り向いた。



「……やっと終わったんだな…」

「……あぁ…」
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