インスタントラブ~甘くて切ない一目惚れの恋~
前かがみになって
血が頭のほうに上ったせいだろうか



やってて
なんとなく恥ずかしくなったからか



そのどちらか、
その両方か、
あるいはもっと
べつの原因が……



ふとそんなことを思ったとき、
ひかりはバッグを持って立ちあがった。



「それじゃあ、わたし帰りますね。お大事に」



笑って
部屋を出ていくひかり。



なんか寂しそうだった。



でも、
なんか可哀そうとか
大丈夫かなとか、
そんなふうには思えなかった。




いつも
あたしに、
とってもよくしてくれてんのはわかってんだけど



たんなる
世話好きのおばさんが
やっと帰ってくれた?



いまは
そんなかんじかも……
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