インスタントラブ~甘くて切ない一目惚れの恋~
「でも、その次の日、あの日は違いました。あれはわざと。その数日後にはコンサートでチアやるってのに、ちょっと調子悪いからって仮病使って…」



「……」



「そうでもしないと、日が開いたら、きっとわたしのこと忘れると思って、どうしても友達になりたくて…」



そこまでいうと、
ひかりは泣きそうな顔になった。



ひかりの気持ちが
痛いほどわかって、
それがあたしの
涙腺までも刺激する。



「そっか。そうだったんだ」



「でも、レイちゃんたら、ほんとつれないかったですね。わたし、無理して笑ってたけど、ほんとは泣きそうだったんですよ…」



「ごめん。たぶん、それ、照れてたんだと思う。それか変にカッコつけてたか…」



「そうかなぁ…そうは見えませんでしたけど…わたしはただただショックで…」



ひかりの目から
涙らしきものが
あふれ出した。
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