告白[短編集]
「それから高校卒業したら働くのは考えなおしてほしいのよ。
出来れば、大学出てほしいの。」


「えっ、でもそれじゃ舞養うのが。」


「これから大学卒業するまで、うちの仕事バイトしてそのお金で生活して。
もちろん舞もバイトするのよ。
それで大学卒業したら会社に入ってもらって、あとを継いでほしいの。」


えっ、それって。


「あんた、将来社長よ。」


母さんが、肩をバンバン叩いてくる。


地味に痛い。


でも、そう言う事だよな。

舞の父親は、カラオケのチェーン店を経営している。


どのくらい店あるか知らないけど、たくさん看板見つけるぞ。


俺がカラオケ店の社長?


「カラオケですか?」


「まぁカラオケが一番大きいけど、その他にゲームセンターや飲食店とかいろいろやってるの。」


おじさん手広くやってんだ。


うわー、俺がそこの社長になんのかよ。



「信じられない。」


舞のマジ切れした時の、低い静かな声。


ヤバイ、本気で怒ってる。
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