告白[短編集]
「隆の人生勝手に決めないで。
隆の人生は、隆のものだよ。
隆にだって夢があるでしょう。
隆の好きにさせてよ。」


俺のために怒ってる舞。


うれしいけど、ごめん。


俺、夢ないかも。


小さな頃は『サッカー選手になる』なんて言ってたけど、今はさすがに無理なのはわかってるし。


あー、俺、夢ねーや。


男として、ダメだろ俺。


唯一あるとしたら、舞。


結婚して子供に囲まれて、お前と一緒に生きて行く事。


それが、俺の夢になるんだろうな。


「あのね舞。
隆くんの人生なのは当然よ。
未来の一つの選択に入れてほしいだけ。
決めるのは隆くんよ。
それにね、隆くんが何したいかは知らないけど、お父さんのあとを継いでも出来る事もあるのよ。」


「どう言う事よ?」


「例えば、隆くん小さい頃『サッカー選手になる』って言ってたでしょう。
選手にはなれなくても、好きなサッカーチームのスポンサーになる事もできるし、少年サッカーチームを作ってもいいわ。
ね、つまり隆くんしだいでなんでも出来るのよ。」


なるほどなー、なんか納得しちまうな。
< 140 / 151 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop