告白[短編集]
なんなのこれ?



なんか人生決められてる?


隆の人生なのに。



勝手に決めないで。



すごく頭にきたけど。



隆に強制はしないみたいだし。


お母さんの言う事もわかってしまう。


だんだん怒りが引いていく。



お父さんの年考えたら、お母さんの言う通りだし。


婿に入るなら、お父さんの仕事ついでほしいのもわかる。


隆が大学生の時に子育てするなら、二世帯住宅で両親の力を借りたい。


決められて嫌だけど、私の事も充分考えられている。

「隆がうちから通える大学行くとは限らないじゃない。」


「もちろんそうよ。
隆くんには好きな大学行っていいのよ。
その時は、大学の近くに部屋借りて二人で住めばいいのよ。
私が言ったのは、あくまでも案だから。
決定するのは、あなたと隆くんよ。」


ニッコリ微笑むお母さん。


そう言われたら、もう何も言う事が出来ない。


隆を見ると、ニコニコしている。


反対しないの?


本当は嫌じゃないの?


顔をのぞいても、優しそうな瞳に見つめられる。


ねぇ、本当にいいの?
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