夏の恋2
DVDが終わり、二人でおしゃべりしてまったりしてるうちに23時を過ぎていた。



『もうこんな時間だ。そろそろ帰るわ。』



立ち上がると玄関へ歩いて行った。



その言葉を聞いたとたん寂しくなってしまった。


泊まりを断ったから仕方ないことだけど。





「…うん、分かった。下まで送るね。」



声が自然と小さくなる。






『はるか…分かりやすすぎっ。
俺が帰るのが寂しいと思ってくれるなんてうれしいよ。』





玄関で靴を履き、私の方へ振り向く。



『…はるか。』



腰に手を回され抱きしめてきた。




「…峻介?」




『帰るのが名残惜しいと思って。』




「そうだね…私も同じ気持ちかな。」


腰に回された手に力が入った。




「…いつでも遊びに来て。メールしてくれれば、ご飯作って待ってるから。」




『…おう、

すぐメールするわ。
今日はありがとな。飯うまかった。

あと、ここでいいから。
下まで送ってくれたら、そのまま連れて帰りたくなっちゃうからさ。』




「ふふっ…、わかったよ。じゃあ気をつけて帰ってね。」




私たちは離れた。





『…じゃあ、おやすみ。』



「うん…おやすみなさい。」





峻介は帰ってしまった。



もっと一緒に居たかったな。

さっき帰ったばかりなのに、今から峻介に会えるのを楽しみにしてしまう。





今日は本当、楽しかったな。
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