Sin〜AfterStory
「ごめんね。いきなり連れて来たりして、嫌だっただろうね」

首を横に振るシンの隣に膝をつき、おばあさんは彼の顔を覗き込む。

優しい、青い瞳。心配そうに自分を見ているおばあさんに、シンはごしごしと目を擦りながら一生懸命気持ちを伝えようと声を押し出した。

「おぇ、おあーらん、すぅ、い(俺、おばあさん好き)」

言葉を分かってもらえたかは分からない。でも気持ちは伝わったのだろう、おばあさんはシンをきゅっと抱きしめて言った。

「あんたがあたしの孫だったら良かったのにねぇ」

「ん、」

深く、深く頷くシン。嬉しそうに微笑むおばあさんと目が合い、笑いあったその時。

「こンの偏屈ばあさんが!!」

怒りの篭った怒鳴り声が商店街中に響き渡った。


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