月の恋人
玄関から、ママの
「まぁまぁ、いらっしゃい」
っていう声が聞こえる。
き、緊張してきたのかな
お腹が痛くなってきた…
つくづく、気の弱い自分が嫌になる。
あたしは
汗ばんだ手をも一度しっかりと握って
一階(した)へと
階段を降りて行った。
―――そこで、目にしたのは
髪を、金色に染めた
あたしの知らない
男の子、だった――…
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