月の恋人





やっぱり――…!







顔から血の気が退くのがわかる。





そう。



玄関にいる、金髪の男の子は




紛れもなく


あたしの幼なじみ


あたしの従兄弟


あたしの初恋の人



あたしの……




あたしの、翔くんだった。








―――――――――…






「もう、陽菜の顔ったら!!」





ママが
あたしを名指しで、からかって笑う。




「………………。」




向かい合わせで食卓を囲む翔くんは、ずっと無言だ。











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