月の恋人
あたしは
翔くんを歓迎する為に並べられた
ママ渾身の作品たち(ご馳走)を口へ運びながら
チラチラと、
翔くんの表情を盗み見る。
(…機嫌、悪そう………)
夏だから、かな
程よく日焼けした小麦色の肌に
明るい金色の髪が、よく、映えてる。
元々、品の良い顔をしてるから、その辺のヤンキーたちとは違って、すごく、かっこよく見えた。
ああ、ダメだ。
これもあたしの
『(恋は)盲目フィルター』
の効果なのかな…。