手と涙 〜婚約者はピアノ講師〜
「・・・え?」


「はぁ?!」



浩平と柚香の声がシンクロする。



「ちょっ・・・」


柚香が言い返そうとした時


「ほら、行かなくていいんですか?

あなたのカワイイカワイイお嫁サンが

こっち見てますよ」


柚香の言葉を遮るように

蒼介は顎で中庭の出入り口付近を

指して見せた。


弾かれたようにその方向を見ると

朱里が青白い顔をして

こちらを凝視していた。


(・・・・・・?)


柚香はその表情に違和感を覚えたものの

コレという確信が持てず

胸騒ぎだけを感じた。


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