だから、また君は


「圭」


小さな声で兄弟の名を呼ぶ。


「悩ましげな声をだすな。」


ドアを開けたのは俺のそっくりさん。

要するに双子。

圭が眼鏡を掛けてなきゃ、
どっちがどっちだかわからない。

「俺、付き合うんだ。」


双子に恋愛相談。

はじめてだよ、こんなん。


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