追いかける背中
って!納得しちゃだめでしょー!
あたしも一応秀がスキなんだから!
あぁー、、、ライバル超増えた、、、。

一人で落ち込みながら、椅子に座った。
「ね、あの、一番奥の男の子、格好いいよねー」
「ホントだ!超タイプなんだけど」
「無理無理!アンタなんか相手にされないって!」
横から聞こえる秀の噂声。
そんな声がさらにアタシを追いつめる。
「次は、生徒会長の話です」
司会は、あたしをおいていくように進める。
生徒会長っていうのは、本当に人気があるようだ。
舞台に上がった瞬間、小声で「せーのっ」と、聞こえたと思えば、
「涌田会長ーー!!!」
声をそろえて叫ぶ先輩。
他の所では、「今日も格好いいです!!涌田先輩!」と、一人で言ってる人もいた。
生徒会長は、マイク越しに“ありがとう”と、お礼を言う。
優しいと思った。
―――のは、ここまで。
ある一人の先輩が立ち上がって、「センパーーーーイ!」と、叫んだ。
言っちゃ悪いけど、ちょっと(で済まされないかも、、、)太ってる人。
その人は大きく手を振った。
他の人なら、またお礼を言うのだろう。
でも、生徒会長は、一瞬チラリと見るが、
「初めまして、新入生の皆様。僕は3年、、、、、」
と、無視。
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