クマさん、クマさん。



「クマ、俺のことなんて言ってた?」



長年の友が自分のことをなんて言っていたのか気になる。


「空也はね蟹原さんのことを『出会えて良かった』って言ってましたよ」



「え・・・」



「『カニのおかげで学んだこともあるし、そのおかげで得たものもある。それに、』」



なっちゃんはとびきりな笑顔で笑った。


「『俺の一言であんなにキレて殴られたのは初めてで、自分の一言が馬鹿だったことに気づかされた』って言ってました」



クマはあまり自分のことを話さない。


俺が話して、それをクマがツッコむ、俺たちはそんな関係だ。



だからクマが俺のことをそんな風に思っていたなんて・・・。



「そんな大切なこと本人に言えよな」



「あたしもそう思います。でも空也恥ずかしがり屋だから・・・」



嬉しそうにクマのことを話すなっちゃんはとても可愛かった。


クマ・・・幸せにしてあげろよ。




「真中菜摘さん、結婚おめでとうございます」



「ありがとうございます」



この人を誰よりも大切にしてやれよ・・・。


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