クマさん、クマさん。



「熊谷くんっ!好きです!付き合って下さい!」



やっぱりそうだったか・・・。


放課後に呼び出されたのは、やっぱり告白だった。



高校入学して何回か告白された。



何回も゙付き合っでと言われた。


でも答えはいつも同じ。


「ごめんね。好きな人いるから付き合えない」



女の子は俺の答えに涙を流した。


泣かれたのは初めてだ。


「その好きな人とは両思いなんですか?」


なんでこんなこと言われないといけないんだろう・・・。


「違うけど」


「じゃあ、あたしを見て下さい!好きになって下さい!」


一瞬頭の中が働かなくなった。


なにこの子・・・。


「あたし熊本くんが大好きなんですっ!あたしを好きになってよっ」


女の子は俺の服を握って俺の顔に自分の顔を近づけて来た。



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