クマさん、クマさん。
「それは俺も分からない」
「何だよそれ。意味分かんねーよ」
だって本当に分からないから。
この気持ちをいつ伝えたらいいのか分からないんだ。
「いつ伝えるかは分からないけど・・・この気持ちは変わらない」
何年経っても俺はずっとなっちゃんを過去にできない。
「ふ~ん。あんなに告白されても全部断ってるからもしかするとクマわあっちの人かと思ってた」
カニを殴ってやりたいと思ったのは初めてだった。
「俺は普通に女が好きだから」
勘違いされては困る。
「分かったよ。でも後悔しないように頑張れよ」
「うん」
「よし・・・帰るか」
「そうだね」
空はオレンジ色になっていた。