クマさん､クマさん｡

「永遠に１人の人を想い続けるなんてできねーよ」



カニは視線を下に向け言った｡


「じゃあ､賭けしよ？」


「ハァ？」


「カニは永遠に１人の人を想い続けるなんてできないと言う」


「･･･」


「でも俺はずっとなっちゃんを好きでいる自信がある」


「･･･だから？」


「だから､どっちの言うことが正しいか賭けない？」



負ける気はない｡


勝つ自信しかない｡


だって俺がなっちゃんを好きになるのをやめることは絶対にないから｡



「そんな賭けする意味なくね？」


「お前の考えが変わるだろ？」


「･･･」


きっとカニが好きな人がいないには何か事情がある｡


カニに好きな人ができてほしい｡



「やる？」


「･･･やる」



口を尖らせてカニは賭けに乗った｡


素直じゃないな･･･可愛い奴･･･｡