クマさん、クマさん。



「え・・・?大切な・・・人ですか?」


一瞬頭の中に浮かんだのは、笑顔のなっちゃん。



「あっ、家族とかじゃないぞ?彼女とか好きな人だ」


「・・・なんでですか?」


いたら推薦枠貰えないのか?



「可哀相だからだよ」


「可哀相・・・?」


「お前はまだ18歳のガキ。成人じゃないんだから、一緒に連れて行くこともできない」



中学に決めていた俺の『未来』には、進路が外国に決まったこの時になっちゃんに想いを告げる予定だった。



願わくばなっちゃんが彼女になってほしかった。



なのに・・・――――



「・・・去年、外国に進学して行った女には彼氏がいたんだ。
とても仲良くて、遠距離になってもこの2人なら大丈夫だと友達から言われていた。
それが・・・」


先生は哀しそうな顔をして辛そうだった。


「・・・別れたんですか?」


「・・・あぁ。お互いが弱かった。遠く離れた距離で、お互いを信じることができなかったんだ」


先生はなんでこんなに詳しいんだ・・・?


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