クマさん､クマさん｡

菜摘が隣にいてくれた時､俺なりに菜摘を大切にしていた｡



菜摘の他にも女はいたが､１番に優先していたのは菜摘だった｡


菜摘には浮気しているなんて疑われるような行動はしたこと１度もなかった｡




菜摘に好かれている自信があった･･･｡




でも､そんな自信､自惚れでしかなかった｡






だって､菜摘は心の底から俺に笑顔を見してくれたことなんてなかったからだ｡




声を出して笑っていても



大笑いしていても


微笑んでいても



菜摘の目は笑っていなかった｡




そんな菜摘の本当の笑顔が見たくて､いろんな所に行った｡


おもしろい話しをいっぱいした｡



でも･･･菜摘は付き合っていた１年で本当に笑ったことは１回もなかった｡