甘いキスの魔法
「まだ習ってないのにー
先生、いじわるーい」
クラスの派手な女子が言う。
俺は何も言わず静かに席を立ってつかつかと黒板に向かい、解答をかいた。
「これで、いいですか?」
書き終えて、チョークを置きながら言う。
「あ……あぁ…。」
先生は疑うような目で頷いた。
「でも、授業中は寝ないように」
先生が付け足す。
テキトーに返事をして席に
戻ると後ろからツンツン、
と誰かにつっつかれた。