甘いキスの魔法


「……ん?」







なに?の





かわりに振り返ってそういうと







「…高原くんから
 回って来たんだけど…っ」






と俺の親友の幼なじみの






歩夢ちゃんが小さく綺麗に





折りたたんである紙を渡す。







「さんきゅ。」






歩夢ちゃんから紙を受け取って前を向き直し机の下でそれを開く。







“あの女の子と何してたの?”





ボボボっとさっきのことを思い出していっきに顔が赤くなる俺。





まさか………キスしたとこ見られてた?







“なんにもしてねぇよ”







そう書いた紙を先生の隙を見ながら高原に向かって思い切り投げる。








俺が投げた紙を高原はしっかりキャッチすると読んでからすぐに返事が返って来た。







“輝の彼女じゃないんでしょ?
 俺、狙ってもいー?”






高原はかなり女遊びが激しい。




実はいうと俺もちょっと




前までは軽くだけど、…してた。






“男嫌いらしーし
 お前には無理だと思うけどな”






と書いた紙を投げて高原に





あーほ、と口パクで告げると





授業が終了した。
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