恋愛倶楽部 -love-



自嘲するような言い方しかできない。


「あたしだって、そんな未練がましくないよ。
ちゃんと、わかってる」


わかってるよ、もう終わったんだって。

あたしはフラれたんだから。



「わかってる、ってマジで言ってる?」

「マジ以外に何があんの。
あたしは嘘なんて言わないよ」



わかってるから別れたんだ。

あいつがあたしを好きじゃないんだって。



「なら、もし今亜蓮先輩がヨリ戻したいっつったら断れんのかよ」

「………は?」



意味がわかんない。

どうして今、仮の話をしなきゃいけないの?



「奏斗?」

あたしが答えずにいると、奏斗は真顔のまま距離を詰めてくる。


あまりの近さに後退を試みたけど、掴まれっぱなしの腕を引っ張られて無理だった。




「急にどうし───」

「オレ知ってんだ」


何を………




「ゆゆが部屋から飛び出して行ったあと、亜蓮先輩が追いかけて行ったこと」






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