GOD GAME
「みんな見てぇ!
見習い操炎者だって★
魔法も増えてる★」
奏ちゃんはどうやら炎系の魔法専門みたいだ。
「俊!
これやるよ!
血濡れの刀だ!
二個あってもしかたねぇし、俺には装備できねぇんだ。
理沙!早く送ってくれ!」
水城がGGMをいじりながら理沙ちゃんを呼ぶ、まぁ水城は機械音痴だから添付なんてできないよね。
数分後、僕は血濡れの刀を握り締めていた。
刄はどす黒い赤で、いかにも血っていう感じ、能力は、一度攻撃した相手のНРを一秒毎に10ずつ減らしていくんだ。
「本当は回復してから攻めたいんですけど、回復はできませんし…
なるべく敵を相手にしないほうがいいですね…」
理沙ちゃんがはぁとため息を吐きながら呟いた。
確かに、さっきみたいに出て来たモンスターを一体一体相手していたんじゃぁいつかGAMEOVERになってしまう。
出会ってもレベルの高い奴は無視して逃げるしかないな。
僕がそれを水城と奏ちゃんに伝えると、二人はわかったと頷き、城の正面から入っていった。
あの二人が出て来たモンスターをみすみす逃がすとは思えない、僕は二人を見失わないように、理沙ちゃんと追い掛けた。