君の笑顔を照らした花火
俺は子供の時以来、久し振りに美雪をキュッと抱き締めた。



「美雪が俺を避けるから、淋しかったんだぞ? 『もう、俺は必要無いのか?』って」

俺の腕の中で、美雪が首を左右に振った。



「同級生の男子と帰る所を偶然見た時があって、『他の男に渡したくない』……そう思った。それってどう考えたって『兄としての感情』じゃないよな?」

美雪の腕が俺の背中に回り、キュッと抱き締めてくれた。



「俺にとって美雪は、世界でたった1人の大切な女の子なんだよ」



だから。



「これからは、ずっと一緒に居ような? ずっとお互いの傍で、笑って居ような?」



美雪は俺の腕の中で、『コクン』と頷いた。




こうして、俺と美雪の関係は『兄妹的な関係』から、『恋人』に変わったんだ。


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