モテ男と勤勉オンナの【秘】ラブ・ゲーム
「センパイが好きだから、苛々してる顔も怒ってる顔も見たくないよ。俺のせいで…俺がいないほうがセンパイにとって平安を取り戻せるなら…俺が離れるから。センパイと距離を置くから…だから、怒らないで」


北城君が、寂しそうに微笑んだ


両足のスニーカーを履き終えた北城君が、「ごめんね」と呟いてから玄関を出て行った


それってどういう意味?


散々、あたしの生活をぐちゃぐちゃにしておいて、あたしが苛々しているから離れますってこと?


『好き』って言ったあの言葉は?


あれは…からかっただけ?


女として落とせそうにないから、もう飽きたってこと?


所詮、あたしは北城君にとって、その他大勢の女たちと一緒だったのね


友人との賭け事の対象でしかなかったのよ


…良かったじゃない


これで元通りの生活に戻れる


男に頼らない人生の道に軌道修正ができるってものよ


喜ばしいわ


……でも、なんか違う


一度知ってしまった感情は、そう簡単に消せるものじゃない


好きじゃないけど…大嫌いじゃないの

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