モテ男と勤勉オンナの【秘】ラブ・ゲーム
「ああ、すっかり放課後になっちまった」


俺は教室に入るなり、そう呟いた


放課後の教室はざわついてて、俺の登校には気づいていないようだ


まあ、それくらいがちょうどいいけど


変に騒がれるのも…飽きてきたし


自分の席にとりあえず座ってみる


深い意味はないが、せっかく学校に来たのなら座っておきべきだろう


よし、これで一応登校はした


俺は、満足して大きく頷いた


「随分、派手な化粧だな。今の流行りか?」


俺の登校に気がついた秋が、俺の前の席に座りながら声をかけてきた


「だろ? これ、結構時間がかかるんだぜ」


なんて、冗談を冗談で返す


それが俺らの会話だ


親父に殴られてできた顔のあざは、腫れあがりグロイ色になっているに違いない


鏡で見ているわけじゃないが…相当酷い顔になっているんだろう


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