バケバケ




「傷口が塞がんないのはこの砂のせいか…」


「うん。その砂全部取り除かない限り、傷は広がり続けるよ。」




シイの足元で流れた砂混じりの血が水溜まりを作っていた。




「いいのか?先生がこんなことして。園児たちが見てるぞ。」


気がつくと、私たちは園児に囲まれていた。


みんな怯えた目で遠巻きに私たちを見ていた。




「……。いいよ、今は子供たちより、自分の使命を果たす方が大事なんだ。」


「わかった。やめる気はないんだな。…じゃあ…」




その瞬間シイの姿が一瞬にして消えた。


そして…


「!」


シイは三好先生の真後ろにいた。


「な…なんで…」


三好先生があわてて振り返る。


「自分の能力を俺に話したのは失敗だったな。」


シイの肘が思いっきり三好先生の鳩尾あたりに食い込んだ。


「うっ…」


その場でよろける三好先生。


「なんだよ、その能力…瞬間移動か!?」




< 186 / 469 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop