バケバケ
女の子と同じ顔、同じ背丈のショートカットの子供。
雰囲気からして男の子だろうか。
女の子と同じ色のハーフパンツに、白いシャツを着ていた。
「前回は子供だから手加減してあげたけど、今回はこっちも本気だよ!…ねぇ、燕。」
「……。」
燕さんが頷く。
「何度やっても、誰を連れて来ても同じことなのです。」
二人は横に並んで手を繋いだ。
「…シイ、洋子!…来るよ!」
男の子と女の子が手を繋いだままこっちに向かってきた。
「気をつけて、シイ!あの二人は…」
「大丈夫だ。洋子、離れてろ!」
「う、うん!」
私は三人から少し離れた。
すると、二人の子供はすぐさま進行方向を変えた。
明らかに、私を狙っていた。
二人は私の目の前まで近づき、繋いだ手を前につき出した。
「洋子!」
シイが駆け寄り、私と二人の間に入る。
―バーン
強烈な破裂音と土煙が立った。
私とシイは二人とも吹き飛ばされた。