虹
「あー、話が見えなくて固まっちゃってる?」
「泉…君」
いろいろ教えて頂きたいよ、是非
なんて考えてたら目の前には泉君と千頭君のドアップが!
「ヘ、あ…きゃわ!」
「“きゃわ”とか色気のねぇ声出してんじゃねぇよ」
あれ?千頭君、キャラが違…
「あ、貴志はこっちが素だから」
泉君、心を読んだかのように助言してくれてありがとう
でもあたしには泉君と千頭君の関係の方も気になる…
「あ、ちなみに俺らは…従兄同士、な」
「従兄?」
「そ、従兄。なんか質問でも?」
「いえ、ありません。
というかあたしの部屋の鍵、もらえますか?」
うん、本来これがあたしの目的なんだよね
鍵を貰いに来ただけなのになんでこんな事に…
「あ、鍵な。ほらよ、女子寮の1人部屋。
ちなみに女子寮は男子寮と同じ塔だから俺の部屋の
真横がお前の部屋だ」
「え゛え!?」
「つーことで、よろしくな。嫁候補☆」
「へー、貴志も嫁候補、涼野さんにしたんだ…。
じゃあ従兄でもライバルだな!」
「俺がお前に負けるかよ。
ん?涼野、お前何固まってんだ?」
お、お父さん・お母さん。
天国で元気にやっていますか?
あたしは-…元気です
かかわらないと決めたはずの千頭君に…
何故か気に入られてしまったようです
あたしはこれからどうしたらいいのでしょうか…