白虎連合Ⅳ





雨は嫌い。

星空よりはマシやけど。




雨を見ると、何かを思い出しそうで。

私はそれを恐れている。







「ゆいさん、携帯光ってますよ?」


「ほっといて」


「あ、和菓子食べます?」


「いらん」







携帯もそう。

前見た時に頭が混乱してしまった。




だって知らない人の名前ばっかり登録してあったし。

メールなんて見てられない。




謝罪のメールばっかりやったから。









「ええから早く帰って」









白咲を見ることなく、冷たい言葉を放つ。

そうすると、彼は笑顔だけど辛そうな顔をして。




同情なんてしない。

可哀想だなんて思わない。









「また、来ます」










心が苦しくなる。



けど、気にしない振りをした。








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