短編■ 逆上ギャップ
(……私?)
気付いた時には、なぜか通い慣れた進の部屋に居た。
(……確か、私、教室で泣いて…とんでもないことを言ったような…)
思い出したくても、未だに嗚咽が止まらなくてそれどころではない。
しかし微妙な顔をしている進を見れば、今から別れ話をされるのだと容易に想像がついた。
…重たいと振られるのだろう。
『ごめんな、俺、ちゃんと礼子の気持ち知らなかった』
(…ほら)
『別に、問題ないし、てか今までごめん…、二ヶ月…楽しかった…し。ありがとう。もう好きじゃないし。…でもケンケンしててごめん。謝る。だから…私帰るから…見送り要らないし』
最後だと分かれば、不思議と素直になれた。きっと他の女の子に比べたら足りないのだけれど。
(なんだ、私も可愛いところがあるじゃない…)
にっこりと笑い、床から立ち上がった私―――