短編■ 逆上ギャップ
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『フラれちゃった』
『頑張ったよ!!』
『…はあ、失恋か』
『頑張れ!! 五木さんより関チャンのが似合うから!!』
『…そう、なんだよね。五木さんなんかより私の方が進くんを好きだもん… はあ、諦められたくないよ…』
『頑張って!!応援するよ』
涙ながらに進への愛を再確認し、失恋を機に再出発しようとする関村さんの会話を盗み聞きしてしまった。
なるほど、彼女視点ならこうだ。
★アタシの好きな人はいつの間にか五木なんかと付き合っていた
→進くんが幸せならアタシは辛いけど身を引こう
→しかし、彼女の五木はちっとも進くんを大事にしてないじゃないの
→アタシの方が幸せにできるのに…切ない…
→でも進くんが五木を好きなら…仕方がないよね
→ううん、あんな性格キツい人なんよりアタシのが進くんにふさわしいわッ
→アタシは進くんが好きなの、止められないの
→この純粋な気持ちを無駄にできないの
→頑張って彼女になるゾッ
→純愛だもんッ絶対叶えてみせるんだからッ★
――――といった具合なんだろう。
それは世間で言うところの純愛なんだろう。