芽衣の恋愛論
居心地の良かったはずの零次君はそうでもなくて、
話をしていても笑えなかった。
食事を終えてすぐ
「帰ろっか。」
と切り出す。
突然で驚いていると
「なんかすっかり変わっちゃって。
他に会いたいやつがいるんだろ?そいつのとこ行きなよ。」
と言った。
「わかるの?」
私は驚いた。
「バレバレ。前と全然違う。」
零次君が言うとあたしはごちそうさまを告げてお店を出た。
携帯をチェックしたけどメールは来てなかった。
会いたい気持ちが抑えきれなくて電話をかけた。
「もしもし。」
無愛想なサトル君の声。 それでも嬉しくて
「あの、あのねあたしね。言いたい…」事がある
と話そうとしたのを遮られた。
「いいよ。言わなくても。男といちゃついてるのわざわざ見せつけに来といて。もう芽衣のことは潔く諦めたから。告白したのも忘れて俺も忘れるから。仕事中だから切るよ。」
電話は無情に切られ話中音が響いた。
ショックで言葉が出ない。
サトル君の言っていることが理解できないでいる。
でも諦めたって言った。
忘れるって言った。
人生最大の悲しい電話。
涙が止まらなくなってしまった。
とめどなく溢れる涙を流しながらなんとか家に着いた。
どうしていいか全くわからなくなって由美ちゃんに電話かけた。