芽衣の恋愛論
「零次君!」
「何してんの?」
私の歩みは止まった。
少しほっとして息を吐いた。
「この間ゴメン、怒って帰って。」
零次君は両手を合わせて謝った。
謝られて思い出した。
「こちらこそ、なんか怒らせちゃってごめんなさい。」
何で零次君が怒ったのかわからなかったが一応謝った。
「いや〜大人げなくて…。ご飯食べた?お詫びに奢らせてよ。またイタリアンいいとこ見つけたから。」
零次君はポンポン喋って私の腕を取った。
「う、うん。」
ご飯食べたらまたサトル君に会いに来たらいいかと考える。
それまでにメールがきたらいいけど。
零次君は由宇君の店の方へ向かって歩く。
私の腕は零次君に掴まれている。
零次君が歩調を緩めたので並んで歩く。
店が近づくと鼓動が早くなるみたい。
店の前に差し掛かったとき
「あ、何あれ!!」
と零次君が店と反対側を指差す。
「え、」と振り向き指差す方向に何があるか探す。
頭に何か当たった。
零次君に触られたみたい。
「何か付いてた?」
私は自分の頭を2、3回撫でた。
「うん、ちょっとね〜♪」
と言ってまた歩き出した。
お店を通り過ぎるとかチラッと中を見たら、サトル君と目が合った。
微笑もうとしたら顔を逸らされた。