三角形(仮)



冷蔵庫からミネラルウォーターを取り出し、喉を潤す。



テレビを付け、ソファーに横になる。





今の時間じゃ興味ない番組ばかりで、観もせずに垂れ流す。







ぼーっとしながら、考えるのは彼女の事。





そろそろ潮時かと思う反面、彼女が付き合い始めた頃の様に戻るのを待ってみようとする俺がいる。

でもそうして今まで先延ばしにした結果が現在に至るのだ。






俺は考えながら、テレビから聞こえる明るい声を子守唄に静かに目を閉じる――。








今日は朝からデートする予定だった為、帰宅後は一睡もせずに待ち合わせの駅へと向かった。


本来なら今の時間は就寝中であり、ドタキャンされて普段と変わらない生活――日常が戻ってきただけなのだ。



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