三角形(仮)
ヴーヴーヴー…
「‥うるせー」
目の前、ガラステーブルに置いた携帯から鳴るバイブ音。
ガラスに振動が伝わることで、通常よりも更に大きな音を起てている。
目を開けずに、手探りで携帯を探すが見付からない。
手は空を掴むだけ。
それもその筈、ソファーとテーブルの間は人がゆったり座れる分だけ離して置いてあるのだ。
仕方なく目を開け、起き上がり取りに行く。
起き上がると、狭いスペースに無理な体勢で寝た事で身体のあちこちが痛かった。
携帯を見ると、マサからの電話だった。
プチっ
『‥…もしもし?』
もろ寝起きの声で出る
―『あ゛?おめー寝てただろ?!今何時かわかってんのか!』
『…………‥あ、やべ』
カーテン越しに見える外は随分暗い。
―『気付いたんならさっさと支度して店来いよ!』
ブチッ
ツーツーツー…
腕時計を見る
只今の時刻20:30
通常ならオープンしている時刻。
急いでテレビを消して支度を始める
まずはシャワーを浴びる。
。