三角形(仮)



ヴーヴーヴー…


「‥うるせー」





目の前、ガラステーブルに置いた携帯から鳴るバイブ音。
ガラスに振動が伝わることで、通常よりも更に大きな音を起てている。


目を開けずに、手探りで携帯を探すが見付からない。
手は空を掴むだけ。


それもその筈、ソファーとテーブルの間は人がゆったり座れる分だけ離して置いてあるのだ。





仕方なく目を開け、起き上がり取りに行く。
起き上がると、狭いスペースに無理な体勢で寝た事で身体のあちこちが痛かった。








携帯を見ると、マサからの電話だった。


プチっ

『‥…もしもし?』


もろ寝起きの声で出る


―『あ゛?おめー寝てただろ?!今何時かわかってんのか!』

『…………‥あ、やべ』


カーテン越しに見える外は随分暗い。


―『気付いたんならさっさと支度して店来いよ!』

ブチッ

ツーツーツー…





腕時計を見る

只今の時刻20:30



通常ならオープンしている時刻。





急いでテレビを消して支度を始める


まずはシャワーを浴びる。



< 12 / 77 >

この作品をシェア

pagetop