三角形(仮)



マサと入れ代わりソファーに座る。


「お店に来るのは初めてだよね?名前聞いていい?」


基本若い客にはタメ口だ。


「莉亜だよ。ずっと来たいと思ってたんだけどね、時間がなくって。でも今日来て良かった、ナマ清人くん見れたから。」


ニコニコと効果音が付きそうな程の笑顔で俺を見てくる。





胸下まであるピンクブラウンの髪を軽く内側に巻き、ぱっちりとした大きな目が特徴の可愛らしい顔立ちのリア。


少しココに似た雰囲気を感じた。


初めて来る客は緊張して硬くなる場合が多く、最初にその緊張を解す。
だが、リアは違う様だ。



「ナマ?」

「うん、友達が何回か来た事あって。清人くんと撮った写メ見せてくれたんだ。それであたしも来たいと思ってたの」

「マジで?友達何ちゃん?」

「カオリだよ」

「カオリちゃんか!って事はリアちゃんも同い年?」



客に年齢を聞くのはこの業界ではタブーだ。
だが若い客には逆に聞く事で距離が縮まると俺は思っている。


「来月で22になるけどね。清人くんも確か同い年だよね?!」

「うん辰年、21。…酒貰っていい?」



俺は今年19だが、酒が飲めないし、客より若くなるという事で年齢を偽っている。


「あ、ごめん。どーぞどーぞ」



テーブルにある麦の焼酎で水割りを作る。





「「「「かんぱーい」」」」


どんな客でも、客よりグラスを下にして乾杯する事は忘れない。





「リアちゃんの友達は何て名前なの?」


リアを挟んで聞いてみる。


「アキホだよ。リア、清人くんに会えるのずっと楽しみにしてたんだよー。いっつも清人くん、清人くんって煩いし。携帯の待ち受けだって清人くんだし」



焦げ茶色のセミロング、奥二重で大人っぽい印象のアキホ。



ココとは真逆の印象だ。
ココも後3年したら大人っぽくなるのだろうか。





「ちょっとアキホ!変な事言わないでよー」



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