三角形(仮)
リアは、アキホの肩をバシバシ叩く。
「マジで?!そんなに俺に会いたかったの?」
ニヤッと左の口角を上げ、意地悪な笑みを浮かべて聞く。
「ん゛〜」
リアを見ると、顔を真っ赤に染め俯き出す。
「ごめん、超嬉しい」
俺はリアの顔を覗き込み、今日一番の笑顔を見せた。
「…‥ほんと?」
リアは驚いて顔を上げる。
「ほんと。」
リアの頭に手を置き軽く撫でながら言う。
「あたしも超嬉しい」
再び華が咲く様な、ニコニコ笑顔を俺に向ける。
「つか、顔赤過ぎ」
笑いながら、今度は両手でリアの頬を伸ばす。
「い、いひゃい!ひぇんなきゃふぉになるひゃらひゃめてー」
リアは慌てて俺の手を退かそうとするが、
「ん?なんて?」
退かさない俺。
「清人くん、リア苛め過ぎー」
「だって清Sだもん」
アキホと奏さんが笑いながら言う。
「そうなの?」
「お客様にはあんまりSぶりを発揮しないんだけどね。リアちゃんだからかも」
リアを苛めてると、
「清さん、そろそろ」
ボーイに耳打ちされる。
「おぉ」
リカの頬から手を離す。
今度は違う意味で頬が赤い。
「じゃ、ちょっと行って来るわ。ちゃんと待っとけよ」
頬を撫でながら言う。
「痛いしぃ。……うん待ってるね」
涙目は引っ張ったからか。
少し悲しそうな表情は、離れるからか。
俺はその顔を見て笑顔が零れる。
実家で飼っている犬を思い出したからだ。
犬は家族が出掛けると悲しそうな顔をしていた。
カンッ
「御馳走様でした」
俺は最後に乾杯をし、立ち上がる。
。