三角形(仮)



「すぐる!…誰?」


・・・!




彼女には俺がホストをしていることは言ってない。
言えば更に我儘が加速しそうだし、彼氏がホストをしていると聞いて、良い気持ちのする彼女はいるはずがないからだ。
だから俺は良心が痛むが、バーで働いていると嘘を付いていた。



リアも客であり、ココを彼女とは言えない。


「買い物終わったの?」


俺は取り敢えず話を逸らしてみた。


「終わったよ…で、誰?」


逸らせず、見事に作戦は失敗した。


彼女はだんだん不機嫌な顔になり、せっかくの可愛い顔に皺が寄る。





「…バイト先の常連さん」


嘘は言ってない。


「ふ〜ん。仲良いんだね」


厭味を言われた。
そして彼女は目を細め、疑いの眼差しを俺に送ってくる。


「‥ま、まぁな。」


俺は巧く返せない。
すると、


「じゃー私はこれで。…また行くね」


リアが空気を読んで去る。




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