三角形(仮)



先ほどの店を出て表参道へ向かった。



そして10分程前から一流ブランド店で彼女と揉めている。


「買って!」

「は?無理だから」


原因はバックだ。
彼女は俺に買えと言うのだ。


「良いじゃ〜ん。お願い!」

「俺そんな金ないし」


何度このやり取りをしたことか。


「そーだよ。ココ、我が儘言いすぎ。」


見兼ねた穂純が言い、間に入る。


「そーそー。カッコイイ彼氏がいるだけ良いじゃん!私なんてオヤジにばっかモテるし」


愛香も加わり、冗談を言って空気を和ませようとしてくれる。



そして彼女は最終手段なのか、

「ココのこと嫌い?」


と急に意味不明な事を言い出した。


「は?急に何?」

「好きなら買えるじゃん!」

「それとこれとは関係ねぇし。第一俺の給料知ってるだろ?普通に無理。そんくらい分かれや。」


普通のバーテンだったら、20万するバックは買えない。





「んー…‥すぐるのケチ!!」





ブチっ

その言葉に普段は温厚な俺でもキレる。

「はぁ…有り得ん。もう無理。‥俺帰るわ」


3人を置いて一人で店を出る。





背後では、愛香と穂純が彼女に「謝りに行きな」と説得しているのが聞こえた。




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