三角形(仮)



何の迷いも無く出て来た言葉だった。
もう選択肢はそれしかなかった。

俺と彼女の2年間とか、間違いとかどうでも良くなっていた。



俺だけ必死になって理由を求めて、一体そこに何の意味があったというのだ。
彼女はとっくに、もしかしたら始めから俺の事なんて好きじゃなかったというのに。



昨日の事やリアはの話、先程の出来事で彼女は俺の金しか目当てじゃなかったんだと、気付いた。
振り返れば、彼女が我儘を言い出すようになったのは、俺が5万のバックを買い与えてからだ。


俺は、彼女が元の様に戻ることを望んでいたが、最初から今まで彼女は何も変わっていなかったのだ。
彼女は最初からこうだったんだ。





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