完全秘密主義恋愛♥
雷雲
―――――
――
カッ、カッカッ。
クーラーの効いた涼し過ぎる教室に、チョークの音が妙に響いた。
「――――――ですから、この空欄のところには、先行詞が『ヒト』のときの主格の関係代名詞whoが入ります。理解できましたかね?…これは中学校でやっているはずなんですけどねぇ」
初老のおばさん英語教師がため息を吐いて言った。
クラスの半分の人は理解できないで、眉間にシワを寄せて周りの人に訊いていた。
「ひの~ヘルプミー」
今日も後ろから無駄に色っぽい声がした。
あたしはまたか、と呆れながら後ろを振り返った。
「悪いねーひの。いっつも教えてもらってばっかりで」
宝がすまなそうな顔をして言った。
「いいよ別に。分かってもらえたときはうれしいし。…まあでもさ、宝あたしと同じ高校でよかったよね~」
あたしは宝の机に頬杖をついて言った。
「ほんとほんと。でも今さらだけどもったいないよ、ひのは。ひのなら県内トップの一校も狙えたはずなのにこんなレベルの低い高校選んじゃって」
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カッ、カッカッ。
クーラーの効いた涼し過ぎる教室に、チョークの音が妙に響いた。
「――――――ですから、この空欄のところには、先行詞が『ヒト』のときの主格の関係代名詞whoが入ります。理解できましたかね?…これは中学校でやっているはずなんですけどねぇ」
初老のおばさん英語教師がため息を吐いて言った。
クラスの半分の人は理解できないで、眉間にシワを寄せて周りの人に訊いていた。
「ひの~ヘルプミー」
今日も後ろから無駄に色っぽい声がした。
あたしはまたか、と呆れながら後ろを振り返った。
「悪いねーひの。いっつも教えてもらってばっかりで」
宝がすまなそうな顔をして言った。
「いいよ別に。分かってもらえたときはうれしいし。…まあでもさ、宝あたしと同じ高校でよかったよね~」
あたしは宝の机に頬杖をついて言った。
「ほんとほんと。でも今さらだけどもったいないよ、ひのは。ひのなら県内トップの一校も狙えたはずなのにこんなレベルの低い高校選んじゃって」