バニラ
「ママが選んだ人生だもん。それがママなんだし、文之がそんなに心配することなんてないよ。」


葵はつまらなそうにそう言った。


「まぁそうかもな…。
葵、もう遅いから寝たほうがいいよ。」


「うん。そうする。

おやすみなさい。」

(文之はどう思ったかな?
私が意地悪な子だと思ったかな?)


電話を切った後、葵はベッドにもぐり、しばらく思いにふけった。

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