妖魔05~正道~
「ち」

妖魔達はバツの悪そうな顔をしている。

美咲の顔は知っているのか。

「あなたの能力は相手を傷つけるための能力じゃないでしょう?」

「うるせえ!」

電撃を美咲に向けて放つ。

しかし、美咲は防壁を瞬時に築いていた。

「貴方達を連行します」

相手は三人、か。

「ロベリア」

「はい、王子様」

手助けするために、白き鎧をまとう。

「美咲に攻撃した事を、後悔するんだな」

こちらを向いて、驚いている妖魔達の隙をついて、気絶させていく。

「ふう」

ロベリアにコアを戻す。

「ありがとうな」

「はい、王子様」

ロベリアは嬉しそうだ。

「丞、今のは」

「守るための力」

「そっか。でも、ありがとう」

「美咲一人でも何とか出来てたかもしれないし、俺だけじゃない。ロベリアがいたから、出来たんだ」

「ロベリアさん?」

「はい」

「ありがとうございます」

美咲がロベリアに頭を下げた。
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