妖魔05~正道~
デパートにある下着売り場に到着し、都合よく他の女性客はいないようだ。

やはり、恥ずかしさがある。

だが、これは試練。

ロベリアの下着の趣味を確かめるためのな!

「王子様、外で待っていてもいいです」

「く、ロベリア、それは付いてくるなという事か」

「王子様が苦虫でも潰したような顔をしてるから」

「何をおっしゃるうさぎさん!興味津し」

といったところで、女性店員の視線が釘付けになっていた。

「心配するな」

「はい」

ロベリアも納得してくれたようだ。

俺はロベリアを見て、進んでいく。

色々なブラがある。

しかし、手は付けられない。

見知らぬ男が触るなんて論外だろ。

「どれにするんだ?」

「ええっと」

ロベリアの悩んでいる姿が新鮮すぎて、感動した。

金銭面では、問題はないようだ。

「これにします」

ボーダーの入った、下着を手に取った。

「ああ、じゃあ、俺は外で待っておくよ」

振り返ると、瑠璃子が立っていた。

「変態!そして、宿敵!」

「待て待て待て!俺は何もしちゃいねえだろ!」

療養してるんじゃなかったのか。

街中には妖魔がいたはずだぞ。

今まで我慢してたのか。

そんな事よりも、ナイフを持ち出したのはどうかと思うぞ。
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