妖魔05~正道~
「また、何かが、起きたのか」

自分の命である城から離れてまで、ここにきたのか。

龍姫の首には、チョーカーが巻かれてある。

「原初に近き者の証」

何故、つけたのか。

すると、俺のポケットの中の腕輪が震えだす。

「共鳴している」

「ひゃっはあああ!」

上空から飛んでくる人影。

「ち!」

遠距離でも鎧を着用できる、ジャスミンを内部へと転送する。

『何々?姉さんのニオイがなくなったわよ!?』

「いい気分のところすまねえ!緊急事態だ!」

俺は紅玉と龍姫を抱え、飛びのく。

人ではない。

人型ではあるが、変鎖を途中でやめている妖魔だ。

「その女を寄越せよ!」

汚らしく涎を垂らしている。

「やだね」

「俺が神となって、ペットにするんだからさああ!」

まるで、話を聞いていない。

『最悪!キチガイが目の前にいる!』

「ああ、そうみたいだ」

『あなたには責任をとってもらうから』

「解った」

目の前の妖魔が龍姫を狙っている。

龍姫を狙う理由は、解りやすい。

『神』に関連付けられる言葉があるとすれば『原初』。

こいつは、原初に近き者の事を知っているといっていい。
< 254 / 290 >

この作品をシェア

pagetop