妖魔05~正道~
「美咲には保守派として、知る権利、発言する権利がある」

道元が発言した。

「そうだな」

保守派であり、被害者であり、意識が正常な美咲がいても、問題ないと思ったんだろう。

「丞、一緒に行こう」

「ああ」

四人で再び歩き始める。

「ねえ」

美咲が俯きながら、心配な声で聞いてくる。

「ん?」

「本当に、終わるのかな?」

「俺は、いや、俺達は、そのために闘ってきた。だから、やるしかない」

妖魔も人間も、お互いに理解しあえる日を実現させるために、終わらせるしかないんだ。

何のために戦い、何のために苦しみ、何のために吟が死んだのか。

全ては、今日の日のためにあるといってもいい。

「そうだね」

保守派としてはどう考えているのか。

どちらも譲歩しなければならないのは確かだけどな。

「おや、葉桜君じゃないですか」

前からスーツのアカ・マナフに私服姿の摩耶、修道服のマリアも歩いてきている。

「お前等、何やってるんだ?」

「おや、気に掛けてくれるとは、今日のメザシ料理は美味しくなりますね」

「思ってもない事を言うなよ」

「いえいえ、葉桜さんの声を聞いた摩耶さんの料理は二倍も三倍も上手になるんですよ」

「何言ってるん!?ウチはパパの声やないと満足せえへんで!」

いつまでも構ってられない。

「マリア、その様子だと子供達の寝床は見つかったんだな」

「はい、アカ・マナフさんや摩耶さんのおかげです」
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