妖魔05~正道~
「はあ、はあ、どうしよう」

考えがまとらないまま、時は過ぎていく。

「あなたと契約を結んだ私が馬鹿だった」

歩きながら、刃を消した。

「決める」

ジャスミンは動こうとしない。

『光陰矢の如し』

「どういう、事?」

『実行はモード:神速』

「何が起きるの!?」

焦る千鶴。

『九秒後に誰も辿り着けない境地の中へ』

「そんな!私、どうすればいいか解らないよ!」

次から次へと起こる問題に軽いパニック状態へと陥り、身動きが取れなくなった。

「私、死ぬの?」

『瞬人は王子様の能力』

「そんな、そんなの、やだよ!」

嫌がる千鶴の目の前には『審判』の文字が映し出される。

「何、これ」

『モード:審判』

「え?え?え?」

千鶴の意識は落ち、相手を殺すために動き始める。

「もう、遅い」

ジャスミンが台詞を吐いた瞬間に、白い鎧の化け物が目前にいる。
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